Unix へのインストール

ApplixWareODBC データベースインタフェースを持っており、それは幾つかの プラットホームでサポートされています。 ApplixWare v4.4.1 は、Linux上で 動作する PostgreSQL v6.4 で、 PostgreSQL に元々含まれている psqlODBC ドライバを使用して、動作が 確認されています。

ドライバの構築

まず第一に psqlODBC (あるいは他の ODBCドライバでも同様ですが)について 注意しなければいけないことは、ODBC ドライバが 使われるはずのシステムの上に、ドライバマネージャーが存在して いなければならないということです。 Unix用に存在するフリーな ODBC ドライバは iodbc と呼ばれ、インターネット上のいろいろな場所からそれを手に入れること ができますが、 AS200 もそのうちの一つです。 iodbc をインストールするための説明は このドキュメントの範疇を越えていますが、 iodbc の .shar 形式圧縮ファイルの 中にある README ファイルでそれを参照する ことができます。

つまり、psqlODBC ドライバや他の ODBC ドライバ等、あなたのプラットフォームで 動作する色々なドライバマネージャを入手することができます。

最近、psqlODBC の UNIX 用 コンフィギュレーションファイルは、将来他のUNIXプラットホームでも 容易に構築可能なように広範囲にわたって書きなおされました。 この新しいコンフィギュレーションファイルとビルドファイルを使えば、 サポート済みプラットフォームでドライバーを簡単に構築することが 出来るようになっています。 現在これには Linux と FreeBSD を 含んでいますが、我々はドライバを構築可能なプラットフォームの数を 早く増やすために、他のプラットフォームを使用しているユーザーから 必要な情報の提供を希望しています。

ドライバを構築する際、実際には2つの異なった方法が有り、それはあなた がどのようにそれを受け取り、そしてどのように configuremake を実行するのかによります。 このドライバは、スタンドアローン、 クライアントのみのインストール、 あるいはPostgreSQL システムの一部として 構築(訳注:後述する統合インストレーションのこと)することができます。 スタンドアローンインストレーションは、多数の異なったプラットフォーム 上に ODBC クライアントアプリケーションを持って いる場合に向いています。 統合インストレーションは、目的の クライアントがそのサーバーと同じ時、あるいはクライアントと サーバーが同類のランタイム形式を持っている場合に向いています。

特に、PostgreSQL の配布の 一部としてこの psqlODBC ドライバを 受け取った場合(今から統合的な構築についてを言及します)、 他のライブラリと一緒に PostgreSQL のソースディレクトリで ODBC ドライバの configure と make を実行してください。 もし、スタンドアローンパッケージとしてそのドライバを受け取った場合、 解凍したドライバソースのディレクトリで configure とmake を実行してください。

統合インストレーション

以下のインストール手順は統合インストールに適合します。

  1. --with-odbc というコマンドライン引数を src/configure 実行時に指定してください:

    % ./configure --with-odbc
    % make

  2. PostgreSQL を再構築します:

    % make install

一度この設定を行えば、ODBC ドライバは他の PostgreSQL システムコンポーネントと 同じ指定の場所へインストールされます。 インストールされた システム全体で ODBC コンフィギュレーション・ファイルは その PostgreSQL ターゲットツリー(POSTGRESDIR) の一番上のディレクトリの中に配置されます。 これは以下のような make 時の コマンドライン引数で無効にすることが出来ます。

% make ODBCINST=filename install

v6.4 以前の統合インストレーション

もし v6.4 より古い PostgreSQL 持っており、 そのオリジナルソースが有る場合に、最新バージョンの ODBC ドライバを使用してみたければ、 以下のインストール方法を試してみてもいいかもしれません。

  1. ターゲットシステムに tar ファイルのコピーし、新規ディレクトリに それを解凍します。

  2. ソースを含んでいるディレクトリ(訳注:一般的には /usr/local/src/pgsql/postgresql-6.5.x/src)で、以下のように入力します:

    % ./configure
    % make
    % make POSTGRESDIR=PostgresTopDir install

  3. もし他のディレクトリツリーにPostgreSQLのコンポーネントを インストールしたい場合、明示的に多数の宛先を指定することができます:

    % make BINDIR=bindir  LIBDIR=libdir  HEADERDIR=headerdir ODBCINST=instfile install

スタンドアローン インストレーション

スタンドアローン インストレーションは、通常の Postgresディストリビューションに 統合されているわけではなく、またそのディストリビューション上で 構築されたものでもありません。 この方法は PostgreSQL のソースファイルを 持っていない場合、あるいは複数の異機種クライアントのための ODBC ドライバを構築する場合に最適です。

スタンドアローン インストレーションにおけるライブラリとヘッダーの デフォルトの位置は、それぞれ /usr/local/lib/usr/local/include/iodbc です。 さらにもう1つ、システム全体に対する設定ファイルがあります。 これは/shareが存在すれば /share/odbcinst.iniとして、存在しなければ /etc/odbcinst.iniとしてインストールされます。

Note: /share あるいは /etc の 中へのファイルのインストールは root権限 を必要とします。 通常の PostgreSQL インストール作業には root権限 は必要は有りません。 その代わり、root 以外の PostgreSQL 用の スーパーユーザアカウント (訳注:通常 postgres ) によって 書き込み可能なディレクトリを選択することができます。

  1. スタンドアローンインストール用の配布ファイルは PostgreSQL 配布ソースから構築すること もできますし、あるいは現在UNIX環境以外のソースを保守している Insight Distributors から手に入れる事ができます。

    空のディレクトリに zip あるいは gzip で圧縮された tar 形式ファイルをコピーします。 zip で圧縮されたパッケージファイルの場合、以下のコマンドでそれを解凍してください。

    % unzip -a packagename
    -a オプションは、ソースファイルから DOS 形式の CR/LF を取り除くために必要です。

    gzip で圧縮された tar 形式のパッケージファイルを持っているなら、単純に以下を実行します。

    tar -xzf packagename

    1. PostgreSQL のソースツリーから完全な スタンドアローンインストレーションの為の tar ファイルを作ります:

  2. 核となる PostgreSQL の設定をします。

  3. 以下の様に tar ファイルを作ります:

    % cd interfaces/odbc
    % make standalone

  4. ターゲットシステムにその tar ファイルをコピーします。 もし ftp を使う場合、ファイルをバイナリ形式で転送して下さい。

  5. 新しいディレクトリにその tar ファイルを解凍します。

  6. スタンドアローンインストレーション用の configure を実行します:

    % ./configure

    この時、いろいろなオプションを付ける事ができます:

    % ./configure --prefix=rootdir --with-odbc=inidir
    --prefix を指定すると、 rootdir/lib にライブラリファイルを、 rootdir/include/iodbcにヘッダーファイル をインスト−ルします。 --with-odbcを指定すると、odbcinst.ini を その場所にインストールします。

    これらのオプションは、統合インストールの場合にも使用可能ですが、 これらが 統合インストールで使われる時には、 --prefix は 他の PostgreSQL のシステムコンポーネントのインストールにも適用されます。 --with-odbcodbcinst.ini のコンフィギュレーション・ファイルにだけ適用されます。

  7. ソースをコンパイルし、リンクします:

    % make ODBCINST=instdir

    同様に、make 実行時の引数でインストール先をデフォルトの位置から 変更することができます。 これはライブラリファイルとヘッダー ファイルのインストールにだけに当てはまります。 ドライバーは、 odbcinst.ini の場所を知っている必要があるので、デフォルトの 環境変数を変更してインストールするディレクトリを指定すると、 それは恐らくあなたの頭痛の種になります。 もっとも安全で簡単な 対策は、ドライバを標準のディレクトリか、あるいは './configure' 実行時に --with-odbc オプションで指定したディレクトリに odbcinst.ini ファイルをインストールすることです。

  8. ソースをコンパイルします:

    % make POSTGRESDIR=targettree install

    make install 時のコマンドラインにおいて、 LIBDIRHEADERDIR および ODBCINST という3つのインストール用環境変数を 正しく指定してやることにより、(デフォルトの)ライブラリと ヘッダーインストールディレクトリの指定を無効にすることもできます。 make 時のコマンドラインで POSTGRESDIR を指定すると、 LIBDIRHEADERDIR のベース ディレクトリは、あなたが指定した新しいディレクトリになります。 ODBCINSTPOSTGRESDIR から独立 しています。

    明示的にそれぞれのインストール先を指定するには以下のようにします:

    % make BINDIR=bindir 
    LIBDIR=libdir 
    HEADERDIR=headerdir install

    例えば、以下のように入力します。

    % make POSTGRESDIR=/opt/psqlodbc install
    ./configuremakeを実行した後で ) ライブラリとヘッダーはそれぞれ /opt/psqlodbc/lib/opt/psqlodbc/include/iodbcという ディレクトリにインストールされます。

    以下のコマンドは、ライブラリを/opt/psqlodbc/lib に、 ヘッダーを/usr/local/include/iodbc にインストールします。 もしこれが、期待通り動かない場合、PostgreSQL の保守を行っている グループに連絡を取ってください。

    % make POSTGRESDIR=/opt/psqlodbc HEADERDIR=/usr/local install