PL/pgSQL文で使用される式は全て、サーバの主SQLエグゼキュータを使用して処理されます。 例えば、以下のPL/pgSQL文
IF expression THEN ...
が記述された時、PL/pgSQLは
SELECT expression
を主SQLエンジンに供給して、上式を評価します。
43.11.1において詳細を説明したように、SELECTコマンドの形成においてPL/pgSQL変数名は、その都度問い合わせパラメータによって置換されます。
これにより、SELECTの問い合わせ計画は一度だけ準備することができ、その後の評価で異なった変数値を代入して再利用されます。
すなわち、式の最初の使用においては、実質的にPREPAREコマンドと同等です。
例えば、2つの整数変数xとyを宣言して、
IF x < y THEN ...
という条件式を記述すると背後では
PREPARE statement_name(integer, integer) AS SELECT $1 < $2;
と同等なプリペアドステートメントが作成されます。
そしてIF文を実行する度にPL/pgSQLの最新の変数値をパラメータ値として供給して、このプリペアドステートメントに対してEXECUTEを行います。
通常この詳細は、PL/pgSQLユーザにとって重要ではありませんが、この知識は問題点の解析に有用です。
それ以外の情報は、43.11.2に記述されています。
expressionはSELECTコマンドに変換されますので、通常のSELECTが含むことのできるものと同じ句を含むことができます。ただし、トップレベルのUNION、INTERSECT、EXCEPT句は含むことができません。
そのため、例えば、以下によりテーブルが空でないか確かめることができます。
IF count(*) > 0 FROM my_table THEN ...
IFとTHEN間の式はSELECT count(*) > 0 FROM my_tableであるかのように解析されるからです。
SELECTは1つの列、2つ以上でない行を生成しなければなりません。
(行を生成しないのであれば、結果はNULLとして受け付けられます。)