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E.5. リリース11.1

リリース日: 2018-11-08

このリリースは11.0に対し、様々な不具合を修正したものです。 11メジャーリリースにおける新機能については、E.6を参照してください。

E.5.1. バージョン11.1への移行

11.Xからの移行ではダンプ/リストアは不要です。

しかしながら、pg_stat_statements拡張を使っている場合には、以下の変更点の関係箇所を参照してください。

E.5.2. 変更点

  • pg_dumpCREATE TRIGGER ... REFERENCINGコマンドを出力するときに遷移テーブル名を適切にクォートするようにしました。 (Tom Lane)

    次のダンプ/再ロードやpg_upgrade実行のときに、この見逃しを権限のないユーザがスーパーユーザ権限を得るのに悪用される可能性がありました。 (CVE-2018-16850)

  • 子インデックスを作るときにパーティションインデックスに指定されたテーブル空間を適用するようになりました。 (Álvaro Herrera)

    これまでは子インデックスは常にデフォルトテーブル空間に作られていました。

  • パラレルハッシュによる複数バッチの左結合でのNULL処理を修正しました。 (Andrew Gierth, Thomas Munro)

    ハッシュキーのNULL値を伴う外側リレーションの行が結合結果から抜け落ちていました。

  • 定数テスト式を持つCASE句の中にある配列型の型キャスト式の不正な処理を修正しました。 (Tom Lane)

  • 最近追加された列が欠けるというタプルの不正な展開を修正しました。 (Andrew Dunstan, Amit Langote)

    これは最近に追加した列のあるテーブルのトリガでクラッシュをもたらすことが知られています。また、他の症状を起こす可能性もあります。

  • CALL引数リストで名前付けされた引数やデフォルト値が付与された引数についてのバグを修正しました。 (Tom Lane, Pavel Stehule)

  • ORDER BY列を伴うstrictな集約に対するstrict検査を修正しました。 (Andrew Gierth, Andres Freund)

    strictロジックがORDER BYの値がNULLの行を不正確に無視していました。

  • recheck_on_update最適化を無効にしました。 (Tom Lane)

    このV11の新機能は本番利用に耐えるものでないと判明しました。 何らか対処ができるまで、この機能を無効にします。

  • 親テーブルに付いたトリガでのパーティションの作成を防止しました。 (Amit Langote)

    理想的にはこれを認めるべきですが、しばらくの間はクラッシュを避けるため防止する必要があります。

  • ON COMMIT DELETE ROWSをパーティション一時テーブルに適用する場合の問題が修正されました。 (Amit Langote)

  • WindowsでU+FFFFより上のユニコード文字でエラーを起こさないように文字クラス検査を修正しました。 (Tom Lane, Kenji Uno)

    このバグは全文検索演算子やcontrib/ltreecontrib/pg_trgmに影響があります。

  • サーバが既に受け取ったNOTIFYSIGTERM割り込みをクライアント入力を待つ前に処理することを保証しました。 (Jeff Janes, Tom Lane)

  • SP-GiSTインデックスのスキャンを繰り返すときのメモリリークを修正しました。 (Tom Lane)

    著しいリーク量になるのはSP-GiSTを使った排他制約が一つのコマンドで多数の新たなインデックスエントリを受け入れる場合のみが知られています。

  • 既存レプリケーションスロットに対応するには低すぎる値に設定されたwal_levelでのサーバ起動をできなくしました。 (Andres Freund)

  • PQnotifies()呼び出しの前にPQconsumeInput()を呼ぶようにpsqlおよび文書のサンプルを修正しました。 (Tom Lane)

    これは、psqlが次コマンド後までNOTIFYメッセージ受領を報告しない場合について修正します。

  • pg_verify_checksumsの、どのファイルをチェックサム検査するかの判定を修正しました。 (Michael Paquier)

    一部の場合にチェックサムを持つと想定されないファイルについてエラー報告することがありました。

  • contrib/pg_stat_statementsで、pg_read_all_statsロールがpg_stat_statements_reset()を実行するのを禁止しました。 (Haribabu Kommi)

    pg_read_all_statsは、統計情報の変更ではなく参照の許可のみを与えることになっているので、この実行許可は誤りでした。

    この変更を有効にするには、 ALTER EXTENSION pg_stat_statements UPDATEpg_stat_statementsが導入されている各データベースで実行してください。 (11.0で新たに作ったデータベースでは必要ないはずですが、以前のリリースからアップグレードされたデータベースではpg_stat_statementsの旧バージョンが依然含まれています。 モジュールが既にアップデートされていた場合でもUPDATEコマンドは無害です。)

  • 赤黒木の補助関数をrb接頭辞ではなくrbt接頭辞を使うように名前変更しました。 (Tom Lane)

    これは、PL/Rubyを壊していたRubyの関数との名前衝突を回避します。 影響を受ける他の拡張は無いと思われます。

  • macOS 10.14 でのビルド問題を修正しました。 (Mojave) (Tom Lane)

    CPPFLAGS-isysrootスイッチを加えるようにconfigureを調整しました。 これが無いとPL/PerlとPL/TclがmacOS 10.14でconfigureやビルドで失敗します。 このsysroot指定はconfigure時またはビルド時にconfigureまたはmakeの引数でPG_SYSROOT変数を設定することで上書きできます。

    これからはPerl関連の拡張はコンパイラフラグの-I$(perl_archlibexp)/COREではなく$(perl_includespec)を書くことが推奨されます。 大部分のプラットフォームでは前者も引き続き動作しますが、最近のmacOSでは動作しません。

    また、最近のmacOSリリースではPL/Tclをビルドさせるのに、もはや--with-tclconfigを手動で指定する必要がありません。

  • 最近のPerlバージョンで動作するようにMSVCでのビルドとリグレッションテストスクリプトを修正しました。 (Andrew Dunstan)

    Perlはもはやカレントディレクトリをデフォルトではサーチパスに含めず、このことに対応しました。

  • Windowsで、リグレッションテストをAdministratorアカウントで実行できるようにしました。 (Andrew Dunstan)

    安全に行えるように、pg_regressは起動時に管理者の権限を手放すようになりました。

  • タイムゾーンデータファイルをtzdata release 2018gに更新しました。チリ、フィジー、モロッコ、ロシア(ヴォルゴグラード)の夏時間法の変更、中国、ハワイ、日本、マカオ、北朝鮮の歴史的修正が含まれます。