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54.29. pg_stats_ext_exprs

pg_stats_ext_exprsビューは、pg_statistic_extpg_statistic_ext_dataカタログと組み合わせて拡張統計オブジェクトに含まれるすべての式に関する情報へのアクセスを提供します。 このビューは、ユーザが読み込み権限を持つテーブルに一致するpg_statistic_extpg_statistic_ext_dataの行に対してのみアクセスを許可しています。 よって、このビューに対して一般に読み込みを許可しても安全です。

またpg_stats_ext_exprsは背後にあるカタログよりも可読性の高い情報を提供するように設計されています。 ただしそのためにpg_statistic_extの統計情報の構造が変更されるたびに、そのスキーマを拡張しなければならないというコストがかかります。

表54.29 pg_stats_ext_exprs Columns

列 型

説明

schemaname name (参照先 pg_namespace.nspname

テーブルを含むスキーマ名

tablename name (参照先 pg_class.relname

統計情報オブジェクトが定義されているテーブル名

statistics_schemaname name (参照先 pg_namespace.nspname

拡張統計情報オブジェクトを含むスキーマ名

statistics_name name (参照先 pg_statistic_ext.stxname

拡張統計オブジェクトの名前

statistics_owner name (参照先 pg_authid.rolname

拡張統計オブジェクトの所有者

expr text

拡張統計オブジェクトに含まれる式

inherited bool (references pg_statistic_ext_data.stxdinherit)

真の場合、統計情報には指定されたリレーションの値だけではなく、子テーブルの値も含まれます。

null_frac float4

NULLである式項目の割合

avg_width int4

式項目の幅の平均バイト数

n_distinct float4

ゼロよりも大きければ、式中の個別の値の数の見積で、ゼロよりも小さければ、個別の値の数を符号反転し行数で割ったものです。 (負の値の形式は、ANALYZEがテーブルが大きくなるにつれ個別の値の数も大きくなると判断した場合に使用されます。 正の値の形式は、可能な値の数が定まった数になると思われる時に使用されます。) たとえば-1は、列のユニークな組み合わせに対し異なる組み合わせの数が行数と同じであることを示しています。

most_common_vals anyarray

列における最も共通した値の組み合わせのリスト。 (他の組み合わせよりも共通した組み合わせが見つからない場合はNULL)

most_common_freqs float4[]

最も共通した値の発生頻度のリスト。つまり、発生数を合計行数で割ったもの。 (most_common_valsがNULLならNULL。)

histogram_bounds anyarray

式の値を大体同じ母集団のグループ分けになるようにする値のリスト。 most_common_valsがあれば、この中の値はこのヒストグラムの計算では無視されます。 (この式は式のデータ型が<演算子を持たないか、most_common_valsリストが全体の人口を取り扱う時にはNULLとなります。)

correlation float4

物理的な行の順序と式の値の論理的な順序の間の統計的な相関。 範囲は-1から+1です。 値が-1あるいは+1に近ければ、ディスクへの乱アクセス減るので、式に対するインデックス走査はその値がゼロに近いときよりも安価であると見積もられます。 (式のデータ型が<演算子を持たなければ、式はNULLとなります。)

most_common_elems anyarray

列の値の中で最もよく出現する非NULLの要素値のリストです。(スカラ型の場合はNULLです。)

most_common_elem_freqs float4[]

最も一般的な要素値の出現頻度のリストで、与えられた値の少なくとも1つのインスタンスを含む行の断片です。 2つもしくは3つの追加の値が1つの要素ごとの出現頻度に続きます。 最小で最大の要素ごとの出現頻度があります。さらにオプションとしてNULL要素の出現頻度もあります。 (most_common_elemsがNULLの時はNULLです。)

elem_count_histogram float4[]

列の値でNULLではない要素値の個別数のヒストグラム。これは個別のNULLではない平均値が後に続きます。(スカラ型の場合はNULLです。)


ALTER TABLE SET STATISTICSコマンドを使って配列フィールドの最大のエントリ数を列単位に制御できます。 あるいはdefault_statistics_target実行時パラメータを設定して一括で制御できます。