VALUESは、実際にディスク上にテーブルを生成し、値を投入することなく、問い合わせの中で使用することができる"定数テーブル"を生成する手法を提供します。 構文を以下に示します。
VALUES ( expression [, ...] ) [, ...]
括弧で括られた式のリストがそれぞれ、そのテーブル内である行を生成します。 リストは同一の要素数(つまり、テーブルの列数)を持たなければなりません。 また、各リストで対応する項目のデータ型に互換性がなければなりません。 最終的に実際各列に割り当てられるデータ型は、UNION同様の規則に従って決定されます。 (項10.5を参照してください。)
以下に例を示します。
VALUES (1, 'one'), (2, 'two'), (3, 'three');
これは、2列3行のテーブルを返します。 実質以下と同じです。
SELECT 1 AS column1, 'one' AS column2 UNION ALL SELECT 2, 'two' UNION ALL SELECT 3, 'three';
デフォルトでは、PostgreSQLはVALUESテーブルの各列にcolumn1、column2といった名前をつけます。 標準SQLでは列名は規定されていませんので、他のデータベースシステムでは他の名前を付与しています。 そのため、通常はテーブル別名リストを使用して、デフォルトの名前を上書きする方がよいでしょう。
文法的には、式リストに続くVALUESは、以下と同様に扱われます。
SELECT select_list FROM table_expression
そして、SELECTが記述できるところであれば、記述することができます。 例えば、UNIONの一部として使用することもできますし、sort_specification (ORDER BY、LIMIT、OFFSET)に付けることもできます。 VALUESはINSERTコマンドの元データとしてもっとも頻繁に使用されます。 次に使用頻度が高いのは副問い合わせとしての使用です。
詳しくはVALUESを参照してください。