PostgreSQL 9.2.4文書 | ||||
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前のページ | 上に戻る | 第 33章ECPG - C言語による埋め込みSQL | 次のページ |
多くの場合、アプリケーションが実行しなければならないSQL文は、アプリケーションを作成する段階で決まります。 しかし、中には、SQL文が実行時に構成されることや外部ソースで提供されることがあります。 このような場合、SQL文を直接Cソースコードに埋め込むことはできません。 しかし、文字列変数として提供される任意のSQL文を呼び出すことができる機能が存在します。
任意のSQL文を実行するもっとも簡単な方法は、EXECUTE IMMEDIATE コマンドを使用することです。 例を示します:
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "CREATE TABLE test1 (...);"; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL EXECUTE IMMEDIATE :stmt;
EXECUTE IMMEDIATE は結果セットを返却しないSQL文に使用することができます(e.g., DDL, INSERT, UPDATE, DELETE)。 結果を受け取るSQL文(e.g., SELECT)をこの方法で実行することはできません。 次の節で、その実行方法を説明します。
任意のSQL文を実行するより強力な方法は、一度プリペアをし、その後でプリペアード・ステートメントを実行したいところで実行することです。 また、SQL文を汎用化した形でプリペアし、パラメータを置き換えることで特定のSQL文を実行させることも可能です。 SQL文をプリペアする時、後でパラメータとして置き換えたいところには疑問符を記述してください。 以下に例を示します。
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "INSERT INTO test1 VALUES(?, ?);"; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL PREPARE mystmt FROM :stmt; ... EXEC SQL EXECUTE mystmt USING 42, 'foobar';
プリペアード・ステートメントが必要なくなった時、割当てを解除しなければなりません。
EXEC SQL DEALLOCATE PREPARE name;
単一行を編訳するSQL文を実行するには、EXECUTE を使うことができます。 結果を保存するには、INTO 句を追加します。
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; const char *stmt = "SELECT a, b, c FROM test1 WHERE a > ?"; int v1, v2; VARCHAR v3[50]; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL PREPARE mystmt FROM :stmt; ... EXEC SQL EXECUTE mystmt INTO :v1, :v2, :v3 USING 37;
EXECUTEコマンドはINTO句、USING句、この両方を持つことも、どちらも持たないこともできます。
クエリが2行以上の結果を返すことが想定される場合、以下の例のようにカーソルを使う必要があります。 (カーソルの詳細については 項33.3.2 を参照してください)
EXEC SQL BEGIN DECLARE SECTION; char dbaname[128]; char datname[128]; char *stmt = "SELECT u.usename as dbaname, d.datname " " FROM pg_database d, pg_user u " " WHERE d.datdba = u.usesysid"; EXEC SQL END DECLARE SECTION; EXEC SQL CONNECT TO testdb AS con1 USER testuser; EXEC SQL PREPARE stmt1 FROM :stmt; EXEC SQL DECLARE cursor1 CURSOR FOR stmt1; EXEC SQL OPEN cursor1; EXEC SQL WHENEVER NOT FOUND DO BREAK; while (1) { EXEC SQL FETCH cursor1 INTO :dbaname,:datname; printf("dbaname=%s, datname=%s\n", dbaname, datname); } EXEC SQL CLOSE cursor1; EXEC SQL COMMIT; EXEC SQL DISCONNECT ALL;