PostgreSQLのソースコードはCVSコード管理システムを使って保存管理されています。
ローカルマシンにPostgreSQLサーバからCVSコードツリーを持ってくるには匿名CVSとCVSupの2つの方法があります。
常時最新のソースを保っていたい場合は、CVSサーバから取得しておいて、CVSを使って時折アップデートをかけてください。
匿名CVS
CVS(Concurrent Version Control System)を自分の環境にインストールしておく必要があります。http://www.nongnu.org/cvs/(最新版の公式サイト)または各GNUソフトウェアアーカイブのサイトから(たまに古い版である場合もあります)でも入手できます。現時点ではバージョン1.10をお勧めします(これが書かれた時点での最新のものです)。最新バージョンのcvsが最初からインストールされているシステムもあります。
まずCVSサーバに最初にログインしてください。
cvs -d :pserver:anoncvs@anoncvs.postgresql.org:/projects/cvsroot login
パスワードのプロンプトが表示されます。どんな文字列でも空でなければ構いません。
パスワードはホームディレクトリの.cvspassに保存されるので、この作業は一度だけ行えば結構です。
PostgreSQLのソースを取り込みます。
cvs -z3 -d :pserver:anoncvs@anoncvs.postgresql.org:/projects/cvsroot co -P pgsql
上記のコマンドでPostgreSQLソースがカレントディレクトリのサブディレクトリpgsqlにインストールされます。
注意: もし高速でインターネット接続できる環境にあるならばCVSにgzipを使って転送されるデータを圧縮するよう指示を出す
-z3
は必要ないかもしれません。しかし、モデム接続ではとても有益です。
この初めてのチェックアウトは、単にtar.gzファイルをダウンロードする時と比べて少々時間がかかります。もし28.8Kbpsのモデムを使用しているならば40分ほどかかります。CVSの有利な点は実際にファイル群を更新する時に現れます。
CVSの最新のソースに合わせて更新したい場合はcdでpgsqlサブディレクトリにディレクトリを変更してから以下のように入力します。
$ cvs -z3 update -d -P
こうすることにより、前回更新した時からの差分のみを更新します。この方法により、モデム接続であっても数分で更新することができます。
ホームディレクトリに以下のような内容の.cvsrcを作成することにより、入力項目を減らすことができます。
cvs -z3 update -d -P
これは全てのcvsのコマンドに対して-z3
オプションを付け、-d
と-P
のオプションをcvs updateに付けます。以後は以下のようにするだけでファイルの更新が行われます。
$ cvs update
注意 |
いくつかのCVSの古いバージョンではチェックアウトされた全てのファイルが誰でも書き込み可能な状態であなたのディレクトリに保存されるというバグがあります。もしこのような状況になっていたら下記のように対処してください。 $ chmod -R go-w pgsql このコマンドで権限が正常に設定されます。このバグはCVSバージョン1.9.28で修正されています。 |
CVSはこの他にも例えば最新版ではなく、古いPostgreSQLのソースを取り出すなど様々なことができます。より詳細についてはCVSに付属してくるマニュアル、もしくはhttp://www.nongnu.org/cvs/にあるオンラインドキュメントを参照してください。