PL/Perlを使用してトリガ関数を作成することができます。
トリガ関数では、$_TD
というハッシュへの参照に、現在のトリガイベントに関する情報が含まれています。
$_TD
は大域変数であり、各トリガ呼び出しに対して局所的な値を別々に取り出します。
以下に$_TD
というハッシュへの参照のフィールドを示します。
$_TD->{new}{foo}
NEW
のfoo
列値。
$_TD->{old}{foo}
OLD
のfoo
列値。
$_TD->{name}
呼び出されたトリガの名前。
$_TD->{event}
トリガイベント。
INSERT
、UPDATE
、DELETE
、TRUNCATE
、もしくはUNKNOWN
。
$_TD->{when}
トリガがいつ呼び出されたか。
BEFORE
、AFTER
、INSTEAD OF
もしくはUNKNOWN
。
$_TD->{level}
トリガレベル。
ROW
、STATEMENT
、もしくはUNKNOWN
。
$_TD->{relid}
トリガの発行元テーブルのOID。
$_TD->{table_name}
トリガの発行元テーブルの名前。
$_TD->{relname}
トリガの発行元テーブルの名前。 これは廃止予定で、将来のリリースで削除される可能性があります。 代わりに$_TD->{table_name}を使用してください。
$_TD->{table_schema}
トリガの発行元テーブルが存在するスキーマの名前。
$_TD->{argc}
トリガ関数の引数の数。
@{$_TD->{args}}
トリガ関数の引数。
$_TD->{argc}
が0の場合は存在しません。
行レベルトリガは以下のいずれかを返すことができます。
return;
操作を実行します。
"SKIP"
操作を実行しません。
"MODIFY"
トリガ関数によってNEW
行が変更されたことを示します。
以下はトリガ関数の例で、ここまでの説明の一部を例証するものです。
CREATE TABLE test ( i int, v varchar ); CREATE OR REPLACE FUNCTION valid_id() RETURNS trigger AS $$ if (($_TD->{new}{i} >= 100) || ($_TD->{new}{i} <= 0)) { return "SKIP"; # INSERT/UPDATEコマンドを取消します。 } elsif ($_TD->{new}{v} ne "immortal") { $_TD->{new}{v} .= "(modified by trigger)"; return "MODIFY"; # 行を変更し、INSERT/UPDATEコマンドを実行します。 } else { return; # INSERT/UPDATEコマンドを実行します。 } $$ LANGUAGE plperl; CREATE TRIGGER test_valid_id_trig BEFORE INSERT OR UPDATE ON test FOR EACH ROW EXECUTE PROCEDURE valid_id();