以下の環境変数は、プログラムがPQconnectdbまたは PQsetdbLoginの接続パラメータの値を明確に指定しなかった場合、接続パラメータのデフォルト値として使われます。簡単なアプリケーションプログラムではデータベース名をコードに書かない方が便利です。
PGHOSTはデフォルトサーバ名を指定します。スラッシュ(/)で始まっている場合は、TCP/IP通信ではなく、UNIXドメインの通信を明示的に指定したことになります。そしてその値はソケットファイルが格納されているディレクトリ名(デフォルトは/tmp)です。
PGPORTは、デフォルトのPostgreSQL バックエンドとのTCP通信ポート番号あるいはUNIXドメインソケットファイルの拡張子を指定します。
PGPASSWORDは、バックエンドがパスワード認証を要求した場合に使われるパスワードを指定します。プラットフォームによっては、特殊なオプションを ps に付与することで他のユーザからパスワードが見えてしまうため、これは推奨できません。
PGREALMは、PostgreSQLで使うKerberosのrealmがローカルのものと異なる場合に、そのrealmを指定します。 PGREALMが設定された場合は、 PostgreSQLは指定されたrealmのサーバーと認証を行おうとし、別のチケットファイルを使って、ローカルのチケットファイルと競合しないようにします。この環境変数はバックエンドがKerberosによる認証を選択した場合にのみ使われます。
PGOPTIONSは、PostgreSQLバックエンドに対して、追加する実行時オプションを指定します。
PGTTYは、バックエンドサーバのデバッグメッセージを出力するファイル、あるいはttyを指定します。
以下の環境変数は、PostgreSQLとのセッションにおける、ユーザレベルのデフォルト動作を指定するのに使います。
PGDATESTYLEは、デフォルトの日付表示スタイルを指定します。
PGTZ はデフォルトのタイムゾーンを指定します。
PGCLIENTENCODING は、デフォルトのクライアントのエンコーディングを指定します(PostgreSQL の構築時にマルチバイトサポートを選択した場合)。
以下の環境変数は、個々のPostgreSQLとのセッションにおける、デフォルトの内部動作を指定するのに使います。
PGGEQO は遺伝的アルゴリズムによるオブティマイザのデフォルトのモードを指定します。
これらの環境変数の正しい設定値については、SET SQL コマンドを参照してください。