本章では、SQLを使用した簡単な操作方法について、その概要を説明します。 このチュートリアルは単なる入門用であり、SQLについての完全な教科書ではありません。 Understanding the New SQLやA Guide to the SQL Standardなど、SQLを説明した書籍は多くあります。 PostgreSQL言語が持つ機能の中には標準を拡張したものがあることには注意してください。
以下で示す例では、前章で説明したmydbという名前のデータベースを作成し、psqlを起動できるようになっていることを前提としています。
このマニュアルで示す例は、PostgreSQLソース配布物に含まれており、src/tutorial/以下に展開されます。 このファイルを使用するためには、以下に示すように、まずこのディレクトリに移動し、makeを実行してください。
$ cd ..../src/tutorial $ make
これによりスクリプトが作成され、そして、ユーザ定義の関数と型を含むCのファイルがコンパイルされます (ソースからコンパイルしたのではなく、パッケージ版のPostgreSQLを使用しているのであれば、PostgreSQL配布物内のtutorialという名前のディレクトリを探してください。この場合、"make"部分は既に実行されています。) その後、以下を行うことで、チュートリアルを始めることができます。
$ cd ..../tutorial $ psql -s mydb ... mydb=> \i basics.sql
\iは、指定したファイルからコマンドを読み込みます。 psqlの-sオプションによって、それぞれの文をサーバに送る前に一時停止する、シングルステップモードとなります。 本節で使用するコマンドはbasics.sourceファイル内にあります。