ほとんどのユーザには、PostgreSQLウェブサイトからグラフィカルインストーラパッケージとして入手可能なWindows用のバイナリ配布物をダウンロードすることを推奨します。 ソースからの構築はPostgreSQLそのもの、もしくはその拡張の開発者のみを対象としています。
WindowsでPostgreSQLを構築する方法は複数存在します。 Microsoftのツールを使用した最も単純な構築方法では、Visual Studio Express 2013 for Windows Desktopをインストールし、それに含まれるコンパイラをインストールします。 また完全なMicrosoft Visual C++ 2005から2013までを使用しても構築することができます。 コンパイラの他にWindows SDKのインストールが必要となる場合があります。
また、MinGWで提供されるGNUコンパイラツール、または、古めのWindowsではCygwinを使用してPostgreSQLを構築することができます。
最後に、クライアントアクセスライブラリ(libpq)は、Visual C++ 7.1またはBorland C++を使用して構築された静的リンクのアプリケーションとの互換性のため、Visual C++ 7.1またはBorland C++を用いて構築することができます。
MinGWまたはCygwinを使用した構築では、通常の構築システムを使用します。 第15章、項15.7.4および項15.7.2にある固有の注記を参照してください。 これらの環境で64ビットバイナリを生成するためにはMinGW-w64のツールを使用します。また、これらのツールは32ビットと64ビットWindows上で、LinuxやDarwinなどの他のホストを対象としたクロスコンパイルをする際にも使用されます。 Cygwinは商用サーバでの稼動は推奨されません。 これは、Windows 98などのネイティブな構築ができない古めのバージョンのWindowsでの使用に限定してください。 MinGWは、それを使用して他のモジュールを構築したい場合にのみ推奨します。 公式のバイナリはVisual Studioを使用して構築しています。
psqlのネイティブな構築はコマンドライン編集をサポートしていません。Cygwinによる構築はコマンドライン編集をサポートしているので、 Windows上でインタラクティブなpsqlの振る舞いが必要になる場合はこちらを使うべきでしょう。