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9.28. イベントトリガ関数

PostgreSQLはイベントトリガについての情報を取得するために以下のヘルパ関数を提供しています。

イベントトリガについての詳細は38章イベントトリガを参照して下さい。

9.28.1. コマンド側での変更を捕らえる

pg_event_trigger_ddl_commandsddl_command_endイベントトリガーに付与された関数から起動されると、各ユーザの操作によって実行されたDDLコマンドの一覧を返します。 それ以外の環境から呼び出された場合はエラーが発生します。 pg_event_trigger_ddl_commandsは、実行された基となるコマンドのそれぞれについて1行を返します。 1つのSQL文として実行されるいくつかのコマンドに対して、複数の行が返されることもあります。 この関数は以下の列を返します。

名前説明
classidOidオブジェクトが属するカタログのOID
objidOidカタログ内のオブジェクトのOID
objsubidintegerオブジェクトのサブID(例:列の属性番号)
command_tagtextコマンドのタグ
object_typetextオブジェクトの型
schema_nametextオブジェクトが属するスキーマの名前(あれば)。 なければNULL。 引用符づけされない。
object_identitytextオブジェクトの識別をテキスト表現したもので、スキーマ修飾される。 識別内に存在するすべての識別子は、必要なら引用符で括られる。
in_extensionboolコマンドが拡張のスクリプトの一部かどうか
commandpg_ddl_commandコマンドを内部形式で完全に表現したもの。 これを直接出力することはできないが、コマンドについて他の情報を得るために、他の関数に渡すことができる。

9.28.2. DDLコマンドで削除されたオブジェクトの処理

関数pg_event_trigger_dropped_objectsは、それが呼ばれたsql_dropイベントのコマンドにより削除された全てのオブジェクトのリストを返します。 その他いかなる状況で呼ばれた場合、pg_event_trigger_dropped_objectsはエラーを生じさせます。 pg_event_trigger_dropped_objectsは以下の列を返します。

名前説明
classidOidオブジェクトが所属するカタログのOID
objidOidカタログ内に所有するオブジェクトのOID
objsubidint32 (列の属性番号のような)オブジェクトの副id
originalbool削除のルートオブジェクトを特定するために使われるフラグ
normalboolこのオブジェクトへと至る依存関係グラフで、通常の依存があることを示すフラグ
is_temporaryboolオブジェクトが一時オブジェクトであったことを示すフラグ
object_typetextオブジェクトの型
schema_nametextオブジェクトが所属しているスキーマの名前(あれば)。 なければNULL。 引用符づけされない。
object_nametextスキーマと名前の組み合わせがオブジェクトに対する一意の識別子として使用可能な場合はオブジェクトの名前。そうでないときはNULL。 引用符は適用されず、名前は決してスキーマで修飾されない。
object_identitytextオブジェクト識別のテキスト表現で、スキーマ修飾される。 権限のなかにあるそれぞれ全ての識別子は必要であれば引用符で括られる。
address_namestext[]object_typeおよびaddress_argsと一緒にpg_get_object_address()で使うことで、同じ種類で全く同じ名前のオブジェクトを含むリモートサーバ内のオブジェクトアドレスを再作成できる配列。
address_argstext[]上記address_namesの補足。

関数pg_event_trigger_dropped_objectsは以下のようにイベントトリガとして使用可能です。

CREATE FUNCTION test_event_trigger_for_drops()
        RETURNS event_trigger LANGUAGE plpgsql AS $$
DECLARE
    obj record;
BEGIN
    FOR obj IN SELECT * FROM pg_event_trigger_dropped_objects()
    LOOP
        RAISE NOTICE '% dropped object: % %.% %',
                     tg_tag,
                     obj.object_type,
                     obj.schema_name,
                     obj.object_name,
                     obj.object_identity;
    END LOOP;
END
$$;
CREATE EVENT TRIGGER test_event_trigger_for_drops
   ON sql_drop
   EXECUTE PROCEDURE test_event_trigger_for_drops();

9.28.3. テーブル書き換えイベントの処理

表9.88「テーブル書き換え情報」に示す関数は、table_rewriteイベントが呼び出されたばかりのテーブルについての情報を提供します。 それ以外の状況で呼び出された場合はエラーが発生します。

表9.88 テーブル書き換え情報

名前戻り型説明
pg_event_trigger_table_rewrite_oid() Oid書き換えようとされているテーブルのOID
pg_event_trigger_table_rewrite_reason() int書き換えの理由を説明する理由コード。 コードの正確な意味はリリースに依存する。

pg_event_trigger_table_rewrite_oid関数はイベントトリガ内で以下のように使うことができます。

CREATE FUNCTION test_event_trigger_table_rewrite_oid()
 RETURNS event_trigger
 LANGUAGE plpgsql AS
$$
BEGIN
  RAISE NOTICE 'rewriting table % for reason %',
                pg_event_trigger_table_rewrite_oid()::regclass,
                pg_event_trigger_table_rewrite_reason();
END;
$$;

CREATE EVENT TRIGGER test_table_rewrite_oid
                  ON table_rewrite
   EXECUTE PROCEDURE test_event_trigger_table_rewrite_oid();