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37.2. PL/Perlからのデータベースアクセス

Perl関数からのデータベースアクセスを、後述のspi_exec_queryもしくはDBD::PgSPI(CPAN ミラーサイトからでも入手可能)という実験段階のモジュール経由で行うことができます。 このモジュールにより、DBI互換の$pg_dbhというデータベースハンドルを使用することができます。 このハンドルを使用して、通常のDBI構文を使用した問い合わせを行うことができます。

現在、PL/Perl自体は以下の補助的なPerlコマンドを2つ提供します。

spi_exec_query(query [, max-rows])
spi_exec_query(command)

SQLコマンドを実行します。 以下に最大行オプションを持った問い合わせ(SELECTコマンド)の例を示します。

$rv = spi_exec_query('SELECT * FROM my_table', 5);

これはmy_tableテーブルから5行までを返します。 my_tablemy_column列がある場合、結果の第$i行の列値を以下のように取り出すことができます。

$foo = $rv->{rows}[$i]->{my_column};

SELECT問い合わせから返される行の総数は以下のようにアクセスできます。

$nrows = $rv->{processed};

以下は他の種類のコマンドを使用する例です。

$query = "INSERT INTO my_table VALUES (1, 'test')";
$rv = spi_exec_query($query);

この後、以下のようにコマンドステータス(例えばSPI_OK_INSERT)にアクセスすることができます。

$
$res = $rv->{status};

影響を受けた行数を取り出すには以下を行います。

$nrows = $rv->{processed};

以下に複雑な例を示します。

CREATE TABLE test (
    i int,
    v varchar
);

INSERT INTO test (i, v) VALUES (1, 'first line');
INSERT INTO test (i, v) VALUES (2, 'second line');
INSERT INTO test (i, v) VALUES (3, 'third line');
INSERT INTO test (i, v) VALUES (4, 'immortal');

CREATE FUNCTION test_munge() RETURNS SETOF test AS $$
    my $res = [];
    my $rv = spi_exec_query('select i, v from test;');
    my $status = $rv->{status};
    my $nrows = $rv->{processed};
    foreach my $rn (0 .. $nrows - 1) {
        my $row = $rv->{rows}[$rn];
        $row->{i} += 200 if defined($row->{i});
        $row->{v} =~ tr/A-Za-z/a-zA-Z/ if (defined($row->{v}));
        push @$res, $row;
    }
    return $res;
$$ LANGUAGE plperl;

SELECT * FROM test_munge();

elog(level, msg)

ログまたはエラーメッセージを発行します。 使用できるレベルは、DEBUGLOGINFONOTICEWARNING、およびERRORです。 ERRORはエラー状態を発生します。 その上位のPerlコードでこのエラーを捕捉しない場合、エラーは問い合わせの呼び出し元まで伝播し、その結果、現在のトランザクションもしくは副トランザクションはアボートします。 これは実質Perlのdieコマンドと同じです。 他のレベルは、異なる重要度のメッセージを生成するだけです。 log_min_messagesclient_min_messages設定パラメータは、特定の重要度のメッセージをクライアントに報告するか、サーバのログに書き出すか、あるいはその両方かを制御します。 詳細は項16.4を参照してください。