dropdb — PostgreSQLデータベースを削除する
dropdb
[connection-option
...] [option
...] dbname
dropdbは既存のPostgreSQLデータベースを削除します。 このコマンドを実行できるのは、データベースのスーパーユーザまたはデータベースの所有者のみです。
dropdbは、SQLコマンドDROP DATABASE
のラッパーです。
このユーティリティを使用しても、これ以外の方法でサーバにアクセスして削除しても、特に違いはありません。
dropdbは、下記のコマンドライン引数を受け付けます。
dbname
削除するデータベース名を指定します。
-e
--echo
dropdbが生成し、サーバに送信するコマンドをエコー表示します。
-f
--force
削除の前に対象データベースへの既存の接続をすべて終了することを試みます。 このオプションに関する詳細な情報はDROP DATABASEを参照してください。
-i
--interactive
削除を行う前に、確認のためのプロンプトを表示します。
-V
--version
dropdbのバージョンを表示し、終了します。
--if-exists
指定したデータベースが存在しない場合でもエラーとしません。 この場合には注意が発生します。
-?
--help
dropdbのコマンドライン引数の使用方法を表示し、終了します。
またdropdbは、以下のコマンドライン引数を接続パラメータとして受け付けます。
-h host
--host=host
サーバが稼働しているマシンのホスト名を指定します。 この値がスラッシュから始まる場合、Unixドメインソケット用のディレクトリとして使用されます。
-p port
--port=port
サーバが接続を監視するTCPポートもしくはUnixドメインソケットファイルの拡張子を指定します。
-U username
--username=username
接続するユーザ名を指定します。
-w
--no-password
パスワードの入力を促しません。
サーバがパスワード認証を必要とし、かつ、.pgpass
ファイルなどの他の方法が利用できない場合、接続試行は失敗します。
バッチジョブやスクリプトなどパスワードを入力するユーザが存在しない場合にこのオプションは有用かもしれません。
-W
--password
データベースに接続する前に、dropdbは強制的にパスワード入力を促します。
サーバがパスワード認証を要求する場合dropdbは自動的にパスワード入力を促しますので、これが重要になることはありません。
しかし、dropdbは、サーバにパスワードが必要かどうかを判断するための接続試行を無駄に行います。
こうした余計な接続試行を防ぐために-W
の入力が有意となる場合もあります。
--maintenance-db=dbname
対象データベースを削除するために接続するデータベースの名前を指定します。
指定されない場合は、postgres
データベースが使用されます。
このデータベースが存在しない場合(またはこのデータベースが削除中である場合)template1
が使用されます。
これは接続文字列でも構いません。
その場合、接続文字列パラメータは衝突するコマンドラインオプションよりも優先します。
PGHOST
PGPORT
PGUSER
デフォルトの接続パラメータです。
PG_COLOR
診断メッセージで色を使うかどうかを指定します。
可能な値はalways
、auto
、never
です。
また、このユーティリティは、他のほとんどのPostgreSQLユーティリティと同様、libpqでサポートされる環境変数を使用します(34.15を参照してください)。
問題が発生した場合、考えられる原因とエラーメッセージについてはDROP DATABASEとpsqlを参照してください。 対象ホストでデータベースサーバが稼働していなければなりません。 また、libpqのフロントエンドライブラリの、あらゆるデフォルトの設定や環境変数が適用されます。
次のコマンドは、デフォルトのデータベースサーバ上のdemo
データベースを削除します。
$
dropdb demo
次のコマンドはホストeden
のポート番号5000で動作しているサーバからデータベースdemo
を削除します。
その際、削除を確認し、またバックエンドに送られるコマンドを表示します。
$
dropdb -p 5000 -h eden -i -e demo
Database "demo" will be permanently deleted. Are you sure? (y/n)
y
DROP DATABASE demo;