PostgreSQL Conference 2012 プログラム詳細

PostgreSQL Conference 2012 プログラム詳細

【 基調講演 】

【 K1 】How a large organisation moved its critical application toward PostgreSQL
どうしてフランス社会保障機構が 重要必須のアプリケーションを PostgreSQL に?・・・その全容

Bull / Database Consultant and Project Manager / Philippe Beaudoin

時間
10:15 - 11:15(60 分)
概要

In 2009-2010, CNAF, one branch of the French social security system, moved its main application to PostgreSQL.

This presentation will explain how this project was led and achieved. It will also briefly present the technical architecture that has been set up and the different tools that are currently used.

2009 年から 2010 年にかけて、フランス社会保障機構の支局である全国家族手当金庫 (The Caisse Nationale d’Allocations Familiales(CNAF))システムの 主要アプリケーションが PostgreSQL に移行しました。

本講演では、この移行プロジェクトがどのように実施され、どのような成果を上げたかを説明します。 またここで構築されたシステム構成の概要と、現在利用されているツールに関しても解説します。

参考
Bull 社による、フランス家族手当金庫の基幹システム切り替え
(Let's Postgres 2011/4)
講演者略歴

I work at Bull Company since more than 25 years, mainly providing services for large customers.

I discovered PostgreSQL in 2004. Largely involved in the CNAF migration project, I now continue to work as technical consultant, in particular on database topics, for this large organization.

I am also involved in other migrations to PostgreSQL for other customers.

I am also the main developer of E-Maj, a PostgreSQL extension that provides nice ways to log application tables updates and rollback them at demand.

フィリップさんは Bull 社に 25 年以上勤務し、主に大規模ユーザに対してサービスを提供しています。

PostgreSQL とフィリップさんが出会ったのは 2004 年で、その後 CNAF 移行プロジェクトに深く関与し、 現在もこの大組織のために、データベースを中心とした技術コンサルタントして働いています。

また、他の顧客のために PostgreSQL への移行プロジェクトに参加しました。

フィリップさんは PostgreSQL の拡張機能である E-Maj の主要開発者でもあります。 このツールは、テーブルへの更新ログを管理する洗練されたインターフェイスを提供するだけでなく、 必要に応じて更新をロールバックする機能も備えています。

【 K2 】An Overview of PostgreSQL 9.2
開発中の PostgreSQL 9.2 の概要

EnterpriseDB / Senior Database Architect / Robert Haas

時間
11:15 - 12:15(60 分)
概要

In this talk, I will give a brief overview of the new features expected in PostgreSQL 9.2, with a particular focus on recent performance and scalability enhancements.

本講演では、開発中の PostgreSQL 9.2 に実装される機能・改良の概要をお話しします。 とりわけ、最近行われた性能やスケーラビリティ面での改良に着目して解説します。

講演者略歴

Robert Haas is a PostgreSQL hacker and long-time PostgreSQL application developer.

He has implemented several major PostgreSQL features, including read and write scalability improvements (for 9.2), index-only scans (with Heikki Linnakangas and Ibrar Ahmed, for 9.2), unlogged tables (for 9.1), and left join removal (for 9.0).

He works at EnterpriseDB as a Senior Database Architect.

Robert Haas さんは PostgreSQL ハッカーで、また PostgreSQL アプリケーションの開発の長い経験もあります。

Robert Haas さんが実装した主な PostgreSQL の大きな機能は以下のようなものがあります。

  • 読み出し・書き込み性能のスケーラビリティの向上(PostgreSQL 9.2)
  • インデックス・オンリー・スキャン(Heikki Linnakangas および Ibrar Ahmed と共同開発, PostgreSQL 9.2)
  • ログ無しテーブル(PostgreSQL 9.1)
  • 左外部結合の除去(PostgreSQL 9.0)

Robert Haas さんは、EnterpriseDB 社でシニア・データベース・アーキテクトを担当されています。

 

【 ランチセッション 】

【 A0 】LifeKeeper + Infiniband + IO アクセラレータを活用した PostgreSQL の HA・DR 構成検証レポート

日本ヒューレット・パッカード株式会社 / 古井 佑治

時間
12:30 - 13:20(50 分)
概要

本検証では IO アクセラレータと InfiniBand を用いた超高速データベースを LifeKeeper を用いたシステムにおける、パフォーマンスや、高可用性に関する検証、 および、DR 構成における障害時の挙動に関する検証結果を報告します。

【 B0 】vFabric Data Director
データベース仮想化基盤 vFabric Data Director のご紹介

VMware, Inc. / David Fetter

時間
12:30 - 13:20(50 分)
概要

VMware vFabric Data Director powers database-as-a-service for yourcloud, reducing database sprawl and drastically accelerating application development cycles with a self-service database provisioning and operations platform.

vFabric Data Director is an enterprise solution that extends the benefits of VMware’s leading virtualization platform to the database tier and lets administrators securely automate and delegate routine tasks, including database provisioning, backup, and cloning.

The first database supported on Data Director is VMware vFabric Postgres 9.0 (vPostgres), a new offering from VMware based on and fully compatible with PostgreSQL. vPostgres is a vSphere-optimized ACID and ANSI-SQL relational database and is the first of a broad range of commercial and open source databases to be supported by Data Director.

These capabilities enable vFabric Data Director to offer the agility of public cloud database services with enterprise-grade security, flexibility, control and compliance.

VMWare vFaric Data Director はクラウド上の DaaS(Database as a Service)を強化し、 データセンタ内でデータベースが乱立(sprawl)することを防止するとともに、 管理者が自分でデータベースのプロビジョニングと運用を可能にすることで、 アプリケーションの開発サイクルを劇的に加速します。

vFabric Data Director は、VMWare の先進的な仮想化プラットフォームをデータベース層にまで拡張し、 管理者による、データベースのプロビジョニング、バックアップ、クローン作製といった日々の業務を、 自ら実施したり他者に委任したりすることを安全に可能にします。

vFabric Data Director がサポートする最初のデータベースは、VMWareが提供する "vFabric Postgres 9.0 (vPostgres)" で、PostgreSQL 9.0 ベースであり完全な互換性があります。 vPostgres は vSphere に最適化された、ACID 性を持ち 標準 SQL に適合したリレーショナル・データベースであり、 商用とオープンソースを含めて、Data Director が幅広く サポートする予定のデータベースの第 1 号になります。

vFabric Data Director が提供するこれらの能力によって、企業が求めるレベルの セキュリティ・柔軟性・管理性とコンプライアンスをもった、パブリック・クラウドでのデータベースサービスを、 迅速に実施できるようになります。

 

【 技術トラック 】

【 A1 】pgpool-II によるオンメモリクエリキャッシュの実装

SRA OSS, Inc. 日本支社 / 北川 俊広

時間
13:30 - 14:20(50 分)
概要

MySQL と比べ PostgreSQL が弱点と言われていたことの一つに「オンメモリクエリキャッシュ」があります。 これは、検索問い合わせの結果をメモリ上にキャッシュして再利用できる機能で、検索中心の負荷の高いシステムで有効と言われています。 そこで今回オンメモリクエリキャッシュ機能を pgpool-II に実装してみた結果を報告します。

本講演では、オンメモリクエリキャッシュ機能の特徴、実装概要を中心に、MySQL や既存の PostgreSQL 用のクエリキャッシュ機能との比較も行い、 PostgreSQL ユーザに適したクエリキャッシュ機能とは何かということを考察していきます。 合わせてベンチマーク結果も紹介します。

【 A2 】Postgres-XC:書込み・読込みのスケールアウト PostgreSQL クラスタ

NTT データ先端技術株式会社 / ミカエル・パキエ

時間
14:30 - 15:20(50 分)
概要

PostgreSQL コミュニティでは、単体の DB サーバの性能限界の拡張を目指す DB クラスタの試みが多数あるが、 その多くが参照スケーラビリティの実現に留まっており、さらに、アプリケーションで読み出し・書き込みトランザクションの発行先を分ける必要がある。

Postgres-XC では、アプリケーションからは 通常 PostgreSQL とほぼ同じ API レベルと SQL クエリを利用して 複数の DB サーバを連動させて書込み・読込みのスケーラビリティを実現する。 トランザクションを発行する先の DB サーバはどれであっても同じ結果が得られる。 トランザクションの ACID 特性は、分散型の多版型同時実行制御(MVCC)により実現している。

Postgres-XC はオープンソースプロダクトであり、バージョン 1.0 が 2012 年 4 月にリリースされる予定である。

講演では、Postgres-XC のコアアーキテクチャとバージョン 1.0 の用いる機能を報告し、今後のコミュニティ課題について紹介する。

PostgreSQL 9.1 同期レプリケーションと Pacemaker による高可用クラスタ化の紹介

Linux-HA Japan / 松尾 隆利
NTT OSS センタ / 藤井 雅雄

時間
15:30 - 16:20(50 分)
概要

本講演は、以下の2部構成になっています。

  1. PostgreSQL 9.1 同期レプリケーションの紹介
  2. Pacemaker による同期レプリケーションの高可用クラスタ化の紹介

 

PostgreSQL 9.1 から同期レプリケーションが利用可能になりました。 同期レプリケーションは、複数サーバ間でデータベースを同期的に複製する機能です。 この機能を使うことで、故障などによりデータが失われるリスクを小さくでき、 システムの信頼性を向上させることができます。

 

本講演の第 1 部では、PostgreSQL 9.1 同期レプリケーションの特徴、アーキテクチャ、Tips、制限などを紹介します。

 

本講演第 2 部では、Linux-HA Japan (※1) で開発中の、PostgreSQL 9.1 同期レプリケーションと Pacemaker (※2) を連携させるためのリソースエージェントについて紹介します。 このリソースエージェントを用いることで、故障発生時に自動フェイルオーバを実現でき、 同期レプリケーションを使ったシステムの可用性を向上させることができます。

※1 Linux上での高可用クラスタに関する日本向けコミュニティ
※2 Linux-HA Japan で提供している高可用クラスタを実現するためのソフトウェア

【 A4 】外部データラッパによる PostgreSQL の拡張

株式会社メトロシステムズ / 花田 茂

時間
16:30 - 17:00(30 分)
概要

PostgreSQL 9.1 で導入された、外部テーブルサポート機能の紹介です。

この機能は SQL 標準の一部である SQL/MED に沿ったもので、PostgreSQL の外部にあるデータソースに通常のSQL文でアクセスすることを可能にします。 アクセス対象の外部データは表形式にできるものならば何でもよく、現時点でも、フラットファイル他の RDBMS、さらには Web サービスといった 各種データにアクセスする外部データラッパが PGXN などで公開されています。

基本的な機能の説明や各種外部データラッパの使い方に加えて、次バージョンである PostgreSQL 9.2 向けに現在提案中の機能も紹介します。

 

【 マイグレーショントラック 】

【 B1 】いざ出陣!DB 盤石化に向けた PostgreSQL 設計 / 運用

関電システムソリューションズ / 松添 隆康、今井 大嘉

時間
13:30 - 14:20(50 分)
概要

Oracle Database の技術サポートやガイドラインの制作に取り組んできた当社が、2011 年 4 月 から、新技術への取り組みの一環として、 PostgreSQL 9.0 の設計 / 運用ガイドラインの制作に取り組んでおります。

DB を盤石にする上で調査した PostgreSQL の設計 / 運用の勘所と Oracle Database との違いについてご紹介します。

【 B2 】商用 DB から PostgreSQL への移行

株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ / 高木 慎太郎

時間
14:30 - 15:20(50 分)
概要

弊社の『PostgreSQL 統合・移行ソリューション』を提供する中で得たノウハウをご紹介いたします。

PostgreSQL 統合・移行する上で重要なポイントとなる次の項目についてスポット当てていきます。

  • 移行する際のコスト削減方法・試算
  • パフォーマンス試算
  • データ移行方法、手順

統合・移行に関する考え方や具体的な方法、コスト試算ツールと本ソリューションについてもご紹介いたします。

【 B3 】PostgreSQL がより使いやすく進化した Postgres Plus Advanced Server の実力とは

株式会社アシスト / 高瀬 洋子

時間
15:30 - 16:20(50 分)
概要

商用 RDBMS と遜色のない機能を持つ「PostgreSQL」の利用が拡大傾向にある中、 アシストでは、PostgreSQL をエンジンとし、運用管理ツールやユーティリティが充実してさらに使いやすい 「Postgres Plus Server」の提供を 2011 年 10 月より開始しました。

本セッションでは PostgreSQL との機能の違いをはじめ、性能検証を通じた Postgres Plus Server の実力をご紹介します。

【 B4 】MySQL から PostgreSQL へのマイグレーションのハマリ所

日本 PostgreSQL ユーザ会 / 加賀 誠人

時間
16:30 - 17:00(30 分)
概要

オープンソースの DBMS を代表する PostgreSQL と MySQL ですが、特徴も違えば、SQL の文法や振舞いにも違いがあります。

既存のシステムのデータベースを MySQL から PostgreSQL に移行する中で実際にハマったポイントを交えて、 データーベース定義、データそのものの移行から、PHP を実例にアプリケーション側で必要な対応を解説します。

 

【 チュートリアルトラック 】

【 C1 】「OSS-DB 標準教科書」を活用した PostgreSQL 初心者教育を考える

標準教科書開発プロジェクト / 宮原 徹

時間
13:30 - 14:20(50 分)
概要

データベース初心者のための入門用教科書として「OSS-DB 標準教科書」を開発しました。 本教科書はクリエイティブコモンズで公開され、PDF 版と EPUB 版、印刷版が提供されていますが、効果的な活用方法についてはこれから各種検討が必要となります。

本セッションでは、教科書開発の背景と想定している活用方法を解説し、実際の現場で教育に携わっている、 あるいはこれから初心者教育を行う予定の参加者とディスカッションを行い、効果的な PostgreSQL 初心者教育の在り方について考えます。

【 C2 】PostgreSQL アーキテクチャ入門

アップタイム・テクノロジーズ合同会社 / 永安 悟史

時間
14:30 - 15:20(50 分)
概要

PostgreSQL でシステムを構築して実運用をするためには、データベース管理者(DBA)としてある程度内部構造を理解しておく必要があります。

本講演では、開発や運用において必要とされる技術的知識について、PostgreSQL の基本的な仕組みからバックアップ & リカバリ、レプリケーションまで、 PostgreSQL の動作原理を俯瞰して解説を行います。主に PostgreSQL 初級者から中級者向けの内容です。

 

【 C3 】PostgreSQL 運用テクニック・レベルアップ編

NTT OSS センタ / 坂本 昌彦

時間
15:30 - 16:20(50 分)
概要

PostgreSQL を運用する際に必須となるバックアップとリカバリ、および重要度の高いシステムに求められる性能監視を中心に、 運用テクニックのレベルアップに役立つ内容を紹介します。

作業の効率化とミスの撲滅を目指して、ツールを活用した運用作業のテクニックと、 とかく難しくなりがちな性能監視の勘所を整理して、ツールを使って監視するテクニックをご紹介します。

【 C4 】安全な SQL の呼び出し方

HASH コンサルティング株式会社 / 徳丸 浩

時間
16:30 - 17:00(30 分)
概要

IPA の冊子化もされている「安全なSQLの呼び出し方」について、徳丸浩氏から 同冊子の内容の解説などを含めての説明を実施。

  • 第 1 章 「安全なウェブサイトの作り方」との関連を記載しています。
  • 第 2 章 SQL インジェクションが発生する原因を説明しています。
  • 第 3 章 アプリケーションがSQL文を組み立てる方法について説明しています。
  • 第 4 章 安全な SQL 呼び出しのためには何が必要かを説明しています。
  • 第 5 章 5 種類のプログラミング言語とデータベースの組み合わせ (Java と Oracle、PHP と PostgreSQL、Perl と MySQL、Java と MySQL、ASP.NET と SQL Server)を取り上げ、 SQL インジェクション攻撃に対して安全な実装方法を調査し、安全なソースコードの書き方を解説しています。